備忘録

友だちのうちはどこ? [DVD]

友だちのうちはどこ? [DVD]

友だちのうちはどこ?
友だちの家に、大事なノートを返しに行く。ただ、それだけの映画なのに、なんでこんなに愛しいのだろう。大人の世界と子供の世界はこんなにも違う。そもそも見えているものが違うのだ。誰もがそこを通り過ぎたはずなのに、いつしかすっかり忘れてしまって・・・。そんな忘れられた平凡さを抽出した、アッバス・キアロスタミ監督の手腕の素晴らしさ(この監督は今や世界的な名声を手に入れた)。
十数年ぶりに見た。前回見たときは、子供の駆け足に目がいく分、時々出てくる大人の会話に退屈さを感じたように記憶するが、今回それほどでもなかったのは、自分の変化ということにしておく。でもやっぱり、子供が走り回るシーンが楽しいんだけれども。


ハスラー
ビリヤードを舞台にした傑作ドラマ。高揚と退廃のいずれもが見事に描かれており、これはメリハリの効いた演出の成果に他ならない。
ジョージ・C・スコットが「強欲なヘッジファンドのCEO」に映る。するとポール・ニューマンは「優しい心を持つ、一流トレーダー」か。失敗を取り返そうとする気持ちのことではなく、一気に取り返そうとして掛け金を増やしてしまうことが破滅への道なのだろう。様々なものを天秤にかけて、想像して。


マンマ・ミーア! [DVD]

マンマ・ミーア! [DVD]

マンマ・ミーア
有名曲満載のブロードウェイミュージカルの映画化。そんな歌詞だったんだ〜と思いつつも、楽しく見た。終盤は詰め込み過ぎかとも思えたし、10点満点中の7点くらいにしかならない。でも、楽しかった。

備忘録

噺家のしゃべることを聞いて、聞き手が自分の体験の中から何を呼び起こすかっていう、そういうのが、落語ってものです。(小三治



百川、蒟蒻問答、金明竹、付き馬、転失気
掛取万歳、睨み返し


・なに、河岸の若い者が袈裟がけに四、五人切られた?
・なに、相模から四国へ行く?


柳亭市馬=屋敷八段
柳家喜多八ユースケ・サンタマリア


そして、小三治のDVD BOXを買った。メリー・クリスマス。

コルテオをみた。

シルク・ドゥ・ソレイユコルテオを見た。
(最終日のはずだったが、さらに最終追加公演があるそうで)


一人でやるのも大変な技を、二人三人四人が同時に行っている・・・360度全開の舞台上のいろいろな場所で、同時に技が繰り広げられている・・・。
完全に目移りしてしまい、あっというまに時間が経過。


あれは本当に人間だったのだろうか?
まるで物を運ぶかのように、人体を放り投げていたりして。
どうやら私は素早く回転する人間を見るとオーッと思うらしい。
普通いないもんね、素早く回転する人間なんて。


失敗も少なかったし(2か所くらい)、怪我なく無事に終えられたので良かったなーと思った。
そういうところに気を使ってしまったのは、それだけ危険に溢れていたということです。


空飛ぶ人間が多く登場し、賑やかな音楽に乗せての葬儀。この場面ではエミール・クストリッツァを思い出した。

演者の動きはもちろんだが、狭く限られた空間を広く使う演出に感心した。
中ほどの席で見たのだが、最前列で見れたら、すごかっただろうなーーー。


備忘録

いろんなところから探して、見て聞いた。


春風亭昇太「悲しみにてやんでい」すごく若かった。
春風亭柳好「野ざらし」やっと聞けた。なるほどー。
春風亭小朝「たがや」この方も初めて見た。手の流れがいい
林家たけ平紀州」客にからむからむ。でも陽気なので、いいと思う。
立川志らく「野ざらし」「時そば」みなさん、速すぎる。
立川談春「紺屋高尾」うまいねえ。
立川談笑「イラサリマケー」このネタからは卒業。
柳家小三治「もう半分」すごいねえ。後味悪い話だけど、震え方が凄いなあ。
柳家小三治「睨み返し」あー、映像で見たい!
柳家喬太郎「道灌」2006年。
柳家喬太郎井戸の茶碗」これは楽しい。
柳亭市馬「芋俵」はじめて動いている市馬師を見た。にこやかでいい感じ。
柳亭市馬「のめる」詰め将棋が出てきた。
金原亭馬生「あくび指南」面白い!!!


ついでに書いておくのは、現在iPodの中に常駐しているベスト。特に好きなのは太字書き。もっとたくさん聞きたいな。そのうち、小三治志ん朝のDVD-BOXを買いたいと思ってます。今や音楽(ジャズ)は全部削除して、落語で満杯になってしまった(ジャズのこともそのうちメモ書きしとかなきゃ)。


金原亭馬生笠碁」「船徳」「あくび指南
古今亭菊之丞「法事の茶」
古今亭志ん朝「たがや」「お見立て」「火炎太鼓」「二番煎じ」「羽織の遊び」「百年目」「浜野矩随」「もう半分」「碁泥」
三遊亭金馬「目黒のさんま」「花見の仇討
柳家さん喬「妾馬」「寝床」
柳家喬太郎「鬼背参り」
柳家小三治高砂」「宿屋の仇討」「船徳」「天災」「ざらし」「粗忽の釘」「死神」「大工調べ」「大山参り」「提灯屋」「もう半分」「禁酒番屋」「芝浜」「各トークショー
柳亭市馬「青菜」「松曳き」「寝床」「七段目」
立川談志居残り佐平次」「饅頭怖い」「疝気の虫」

最近聞いたハナシ

落語をたくさん聞いている。CDを借りたり、テレビで見たり、ネットからダウンロードしたりして。


「柳家一門 名演集」その1

「柳家一門 名演集」その1

柳家一門 名演集一
柳家喬太郎「擬宝珠」、柳亭市馬船徳
お互いにらしさを見せているが、小原の旦那の派手さによって市馬が割りを食ったような気がしなくもない。


柳家喬太郎落語集 アナザーサイドVol.2

柳家喬太郎落語集 アナザーサイドVol.2

柳家喬太郎落語集 アナザーサイド Vol.2
「落語の大学」・・・楽屋ネタ。野ざらし、壺算、時そば、寝床、明烏湯屋番(?)、芝浜、文七元結禁酒番屋、千両みかん、長屋の花見、青菜、寿司屋水滸伝(?)・・・。
「鬼背参り」・・・今まで聞いた喬太郎の中で、一番面白かったかなあ!


とっておき寄席!柳家編

とっておき寄席!柳家編

とっておき寄席!柳家
【DISC2】柳亭市馬長屋の花見」、柳家権太楼(三代目)「くしゃみ講釈」
【DISC3】柳家さん喬「たちきり」
権太楼、面白いじゃない!(失礼な)
慎重なまくらもいいし、何といっても一度目の歌い方。丁寧に歌い、音階に気をつけていて、後の前ふりになっていて。


また、録画していたNHK新人演芸大賞落語部門を見た。
桂しん吉桂ちょうば、古今亭菊六、三遊亭きん歌、林家きく麿の5人で争った決勝戦
審査基準はどうなっているのか、予選はどうなっていたのか、さっぱり分からないが、古今亭菊六が「豊竹屋」の改作で大賞受賞。個人的には三遊亭きん歌が面白かったが、このマクラのような新作のようなネタでNHKの大賞をとるのは難しいのではないかと。


さらにまた、NHKの番組では桂米助「看板のピン」を。この人の噺も初めてきいた。崩しまくるのかと思いきや本寸法だったので、ちょっと嬉しくなった。


あと、「ぽっどきゃすてぃんぐ落語」のバックナンバーを片っ端からダウンロードして、毎日少しずつ聞いている。(これまでiTunes経由ばかりだったので、ウェブサイトがあることを知らなかったという・・・)

全部を聞いたわけではないのだが、特に面白かったのは・・・春風亭一之輔、三遊亭きん歌、三遊亭遊馬、古今亭志ん太(現・三代目志ん丸)(特に「野晒し」)の4人。次に、林家たけ平、春風亭朝之助(現・六代目柳朝)、三遊亭歌彦(現・四代目歌奴)、三遊亭好二郎(現・兼好)、柳家喬之進。

ただ、同じ噺家の話を連続で聞いてしまうと、全く同じマクラに出会うことがあるのはご愛敬。

ヒネル・サレーム「父さんの銃」

Hiner Saleem (2004) "My Father's Rifle"

クルド人の映画監督(カンヌやヴェネツィア国際映画祭で高く評価されている)である作者が、サダム・フセイン政権下のイラクで過ごした少年〜青年期のことを振り返る、自伝的な小説。
クルド人は「独自国家を持たない世界最大の民族」と言われている。フセイン下では弾圧の最大の犠牲者となった。迫害され、恐怖政治におびえながらも、それでもクルド人は民族誇りを決して失わない。そうした彼らの生きざまが胸を打つ峻烈な作品で、すでに20以上の言語に翻訳されている。

どうしても暗い話題が多くなるのだが、家族や仲間との思い出や、主人公の前を向いた力強さが救いである。とても読みやすい文体で書かれていて、一気読み。


父さんの銃

父さんの銃


私の知り合いの知り合いの・・・は、某非民主国家で反政府活動をしていた過去がある。住んでいた町において平和裏の抗議活動をしていたが、衆人環視で話し合いのさなかにリーダー格だった父親が突然背後から射殺され、町中パニックの中、逃亡。国境付近の地域で反政府活動を行い、家族のすべてと連絡を絶って、消息不明のまま数十年、現在はヨーロッパの某国で亡命生活をしている・・・ことを、ほんの3日ほど前に知った。彼はメールで「嫌な経験をとてもたくさんして、今、生きている」と短く語っていた。

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柳家喬太郎「落語こてんパン」

現役屈指の人気落語家・柳家喬太郎古典落語を紹介するエッセイ。
現在もポプラビーチというウェブマガジンに連載中で、5年50回分(2004年4月〜09年6月)をまとめて本にしたもの。


落語こてんパン

落語こてんパン


かなりくだけた文体で書かれており、あっという間に読み終えた。1回5〜10ページとほどよい感じ。
各回ごとに1席が取り上げられており、ストーリー紹介、噺の特徴と演者として気をつけるところ、得意としている師匠、話にまつわるエピソード(思い出話、芸談)などが書かれている。

とは言っても、難しさ、堅っ苦しさは、まるでない。落語にちょっと興味があるという人にオススメ。今も連載中なので実際に読んでみるのが早いかも。(リンク

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